カテゴリー: 書籍

  • 海蝶 海を護るミューズ

    海蝶 海を護るミューズ

    海蝶 海を護るミューズ

    昨年TVドラマ「DCU」で題材に取り上げらた海上保安庁、DVDとか検索したらAmazonのオススメで出てきました。

    ちょうど文庫本が発売されたタイミングだったので買ってみました。単行本では「海蝶」だけだったのですが、続編が出た兼ね合いでしょうね、サブタイトルもついていました。

    現実、海上保安庁にまだ女性の潜水士のいないところで初の女性潜水士が誕生する、という設定から始まります。

    男性ならば不合格のところを女性初という人寄せパンダてきな緩めはあるが合格し海上保安庁長官から男が海猿に対して女性は花があった方が良いだろう的な「海蝶」というキャッチフレーズに。

    家族が50歳でいまだ現役の潜水士の父・正義、バリバリの特殊救難隊の兄・仁、それと海蝶の主人公・愛と、繋げると海上保安庁の精神「正義仁愛」そのまんま。

    本編と続編もそうですが、東日本大震災が起点となってます。

    主人公が岩手から父の赴任先に引っ越しする矢先に東日本大震災が発生し、母が行方不明になり自身も海上保安官に救出されたことで海上保安官になり、行方不明の母を捜索したい一心で潜水士に志願した経緯。

    これだけでも読み応えのある小説ですが、東日本大震災で海上保安庁を逆恨みして事件を巻き起こす家族設定など盛りだくさんです。

    最初のほうはつつっと読み進めますが、後半は回想シーンが多めであぁ、そういうことかと納得できました。

    みなさんも是非読んでみてください。

  • FOX  海上保安庁情報調査室

    FOX  海上保安庁情報調査室

    FOX  海上保安庁情報調査室

    今春発売の新著「FOX  海上保安庁情報調査室」です。

    結構人気のようで帯を読んだ瞬間、買っていました。

    ちょうどTBSドラマ「DCU」が終わったところだったので気になりました。

    読んでみて思ったのが、内容について大変面白かったのですが、既視感というか、DCUの設定に似てるなぁ、と。

    最後の最後までハラハラドキドキする内容ですので是非読んでみてください。

  • 沈没船博士、海の底で歴史の謎を追う

    沈没船博士、海の底で歴史の謎を追う

    沈没船博士、海の底で歴史の謎を追う

    前に記事にした、「図説 世界の水中遺跡」をAmazonで購入する際、「この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています」欄に表示されていたのがコレ。

    その本の紹介文に「英語力ゼロなのに単身渡米~」とあり気になって一緒にポチっと買ってしまいました。

    読んでみるとオモロい。

    スポーツに明け暮れていたが、挫折してそのあとに思いついたのが、考古学、しかも水中考古学。

    日本では水中考古学を専門にしているところがないから米国に渡ってしまえる度胸がスゴイ。

    私ももともと歴史好きだったのでもう少し早い段階でこういった学問があったならやってみたかったぁ。

    以前の水中考古学では、手作業で測量していたのが、今やフォトグラメトリでデジタル処理された3D画像が作成されるのは良い。

    水中考古学の調査方法や過ごし方など普段知ることができない部分も紹介されているので一読の価値あり、です。

  • 図説 世界の水中遺跡

    図説 世界の水中遺跡

    図説 世界の水中遺跡

    今回紹介するのは、2月に発売されたばかりの「図説 世界の水中遺跡」です。

    神戸市立博物館で「特別展 大英博物館ミイラ展 古代エジプト6つの物語」(2/5~5/8)が開催されており気になってググったときに、この書益を発見しました。

    表紙の写真を見た瞬間、あっそういえば2009年に横浜港開港150周年を記念したイベントで「海のエジプト展」やってて見学に行ったなぁ。

    展示品の数々に魅了されたのとクレオパトラの生活していた港湾都市アレクサンドリアが消失させた自然災害の甚大さを感じた次第です。

    早速取り寄せてみると、値段の割にカラー写真がいっぱいあり図鑑の中ではかなりコスパが良いです。唯一初版本ということもあり誤植がけっこう目立ちました。持ち運んで読むには少し大きめですが、文章は考古学を知らない人でも興味を持って読み進めるように太古から大航海時代~近代海戦遺物というように時系列に解説してあります。

    歴史好きにはたまらないワードや時代ごとの船の構造について解説してあり、一気に読めます。

    ダイバーに有名な古宇利島のUSSエモンズは沈没した経緯や立体画像も載せてありこの本で予習してから潜るとより楽しめるんじゃないでしょうか

    今は学術目的でしかこういった文化遺産に潜ることが出きませんが、今後この本に書いてある通り、こういった水中文化遺産を見学するためにダイバーになる、という時代が訪れるのを期待。

  • イントゥ・ザ・プラネット

    イントゥ・ザ・プラネット

    イントゥ・ザ・プラネット

    今年1月に初愛されたばかりの『イントゥ・ザ・プラネット~ありえないほど美しく、とてつもなく恐ろしい水中洞窟への旅(ジル・ハイナース著)』です。

    ナショナルジオグラフィックやドキュメンタリー番組を数多く手がけているケイブダイバーの自伝です。

    カナダで生まれ身体的なことで虐められることがあり内省的な性格になりがちなところを父親との週末の冒険が彼女にとっての今後の探求心が養われ、学生時代に強盗と対峙したことでの自分を救うのは自分だという精神力が身についたそうです。

    ビジネス的に成功し余暇をダイビングで過ごすことに目覚めたものの、ビジネスパートナーから騙されてほぼ収入を無くしたのにも関わらず、生きていけるパワフルさ。

    ケイブダイバーであるポール・ハイナースとの出会いでケイブダイビングにハマっていくことが書かれています。

    また、数多くの友人が亡くなっていくことも掛かれており、前人未踏の洞窟を探査する人たち、ってほぼ中毒者なんだろうなぁと思ってしまう。

    この本を読んでさらにテックダイビングはしない方が良いという結論になりました。

  • 「潜水医学」(眞野喜洋編著)

    「潜水医学」(眞野喜洋編著)

    潜水医学

    ついに「潜水医学」入手できました。前々から潜水医学系の本を読んでいましたが、この本はかなり昔(1992年初版)ということで、Amazonや古本サイトと探し回っていましたが、とうの昔に絶版になっていたので、もう手に入らないかと思っておりました。

    ところが、たまたまメルカリで出品されていたので即買い。

    もともとのお値段が12,360円(消費税3%の時代)と高額でそのお値段のままでしたらてを出せない代物ですが、その1/5のお値段で艇入れることができました。

    この書籍の責任編者が故・眞野喜洋先生です。

    DANジャパン創設に尽力された潜水医学の権威であり、私も以前救急再圧員講習の際に講師としてご参加された眞野先生より貴重なお話を拝聴させていただきました。

    なかでも、サーファーズイヤーも先生も気付いていたが発表していなかったそうで先に発表していたら、ダイバーズイヤーになっていたかも?は印象的でした。

    まだ1ページたりとも読んでおりませんが、これからじっくり時間をかけて読んでいこうと思います。

  • ハンスとジョージ

    ハンスとジョージ

    ハンスとジョージ

    故・岡本行夫さんの遺作です。
    岡本さんと言えば日曜日朝の「サンデーモーニング」のパネリストのイメージが強いですが、水中写真家・中村征夫さんと親交が深く、ご本人も水中写真をされていたそうです。
    そのため、この小説も海が舞台ということもあり、ご自身の写真を多数刑されています。

    物語は、妻子を亡くして生きていく希望を失った老ダイバー・ナンスとなかなか友達ができない巨漢ナポレオンフィッシュ・ジョージの哀愁が触れあいやがて互いに希望を見出してそれぞれの道を進んでゆく物語で場面には自然に対する人間の横暴さを取り入れており、独特な世界観で描かれています。

    結局、ハンスもジョージもいなくなってしまうのですが、そこから先を考えさせられる読み物でした。

  • 潜匠~遺体引き上げダイバーの見た光景

    潜匠~遺体引き上げダイバーの見た光景

    潜匠

    以前読んだ「潜水士の道」とは趣の違ったものです。こちらは主人公と出会った著者の思いで綴られています。

    東日本大震災のボランティア活動をしていた著者が、たまたま見かけた印象深い人物について興味を抱き、それを纏められています。

    主人公の吉田氏はもともと仙台で潜水を生業にしていた家庭で育ち、その違和感もなくその道に進むも伝統的な上下関係や先輩たちのいじめから一匹狼として独立して活動していくが、頼まれたら断れない性格から、全く儲からない遺体捜索の第一人者となるも、そちらが足を引っ張るかたちで破産してしまう。

    それから立ち直っていける見通しが立ったときの大震災。自らも被災しながら津波で行方不明者捜索を懸命にするも、そこに他人を救出したいが遺体を引き上げているこの矛盾に惨状を面白おかしく喋ることで自己消化せざるを得ない主人公の葛藤が垣間見えます。

    震災から10年経った今だからこそ読んでみてはいかがでしょうか。

  • 素晴らしき洞窟探検の世界

    素晴らしき洞窟探検の世界

    素晴らしき洞窟探検の世界

    最近メディアでご活躍されている、洞窟探検家・吉田勝次さんの著書。

    年中、世界各地の洞窟を潜り倒しているだけあって、洞窟探検の面白さをじゅうぶんに解説してくださっています。

    取っ付きはご本人が洞窟探検にのめりこむきっかけや趣味趣向についてでそのあと、初心者が洞窟探検に行くための心得など解説してくださっています。

    私ももともと洞窟には興味があって、そういった本を読んでいましたが、結局財力がモノを言う世界、敷居が高うございました。

    それが、日帰りで初心者でも体験できる洞窟探検があり、それを運営されているということで、私もいっちょ行ってみたいと思いました。

    また、世界各地の洞窟についても自身の体験が語られていて大変勉強になりました。

    岐阜の洞窟体験行ってみるか?

  • 潜水士の道

    潜水士の道

    潜水士の道

    巣ごもり生活に読書で時間つぶしです。

    昨年発売されたばかりの鉄芳松さん著作です。

    潜水業の家系に生まれ、父明氏に師事しご本人が認めた、父含め5人の師匠たちからの貴重な教えを書き留めた手記です。

    私も若いころ、職業潜水を標榜して手に職をつけようかと色々と研修、講習会を検索してみましたが、必ずと言っていいほど鉄組さんがヒットし、そのころからお名前だけは知っておりました。

    この本を読めば、その大変さを思い知り、潜水士にならなくて良かったと思います。

    いろんな場面で潜水士が活躍しているのがよくわかりますし、こういう人たちがいたから日本のダイビング業界の発展があるのだと思いました。