この作品を知ったのは松岡茉優さん主演のNHKドラマを見かけたのがきっかけ。(DVDは出ておらず、オンデマンドで視聴はできるようです。)そのときは全話観ることもなく掻い摘んでみた程度でしたが、久々に見てみたいと思いましたが、オンデマンド視聴は敷居が高く未だ見れていません。
そこで原作本を読もうと大人買い──ドラマは1クールもなかったのでまさか、7巻まであるとは….。
読んでみて、ドラマと小説では設定自体違っていました。
ドラマではOL3年目の主人公が失敗の連続から系列のはまかぜ水族館へ出向するとなっていますが、原作では千葉湾岸市(仮想)の公務員の嶋由香が市の外郭団体である水族館・アクアパークの慢性的人手不足に人事交流として出向させられるところから始まっています。
1話は慣れない水族館勤務で次第にイルカとの関わりや先輩梶良平との恋物語をとおして主人公が成長する姿を描写しています。
2巻以降はその梶先輩が大阪の海遊ミュージアムへ出向するところから始まり、嶋由香がイルカ以外のペンギン、ラッコ、ウミガメなどを担当するなかでガラス越しに見ている水族館では想像できない水族の生態や水族館の運営について詳しく解説されています。
普段、水族館では華やかな部分しか私たちには見れませんが、水族の本来の姿をどうやって見せれるかなどを工夫されているんだと思い知りました。
この小説を読んでから水族館に行けば、違う角度から見れるようになって数倍楽しくなること間違いなし、です。