tour report

ひではるの古座レポートです。

ダイブクーザ
 私がダイビングを始めたころ、毎月ダイビング雑誌を買っていました。
毎号毎号何かしらの付録が付いていてそれを楽しみにしていました。
その中でも「日本全国ダイビングマップ」なるものは、メジャーポイントへの憧れや勝手にイメトレしたりと、経験の浅い私にはバイブル的なものでした。
その中で、「古座」っていうのがスゴく心惹かれました。
当時ショップでも年に数回しかないうえ、ポイントマップには「ハンマー出現率が高く」、「上級者ポイント」としっかり書いてある。
上手くなった暁には、是非トライしたいなぁ、と一人心に決めていました。
そして月日は流れイントラになったころには、ダイビング雑誌に掲載されないわ、古座にあったサービスがなくなるわで、ついぞ行けなくなっていました。
それから10年あまり、古座というキーワードさえ忘れかけていたころに「DIVE KOOZA」というダイビングサービスがオープン。
これは行かなきゃ、と思うものの、なかなか行く機会に恵まれず、2年が経過。
上瀬の水路
メンバーさんの中には大物の一つである、ハンマー狙いで神子元に通う人が出てきました。
そんな中、メンバーさんから「神子元ツアー組んでください。」のリクエスト。
しかしながら関西から神子元はエラく遠い。
関西でハンマー、ってなると「玄達瀬」。
そこで「玄達瀬」にツアーを行っているDSに連絡。
すると「7人集まらないとボート出せないんです。」
ガーーーーン(@_@)。
それでもなんとか6人集めてDSに連絡。
DS「それならボート出しましょう。」
天気予報では、雨。しかしながら波は1.5mと太平洋側では全然問題ないレベル。
前日の電話確認すると
DS「波は1.5mですが、風が吹くと2.0mを超えてしまうのでボートは出港できません。」
またもやガーーーン(@_@)。
コレぐらいで中止になるようでは玄達は到底つかえない。
そう、思ってる矢先に、「古座でハンマーリバー」というグッド・ニュース。
コレは、アリだなぁ。
再び古座への気持ちがシフトしていきました。
ただ、シーズン中だったこともあり、なかなか行くヒマもないし、ってことでついつい間延びしていました。
今後のツアー企画の上での下見ツアーをかねて、一番ツアー開催のない時期(3~5月ごろ)に行こうってことで、日程調整して3月の連休あたりにすることを決め、DSに連絡。
「スミマセン、ちょうどその日程でパラオツアーに行っててお相手することができないんです。せっかく来てもらうのだから、ポイントを案内したいので。」
「了解です。また日を改めて申し込みます。」
それから1ヶ月ちょい先のGW明けにようやく古座に行けることになりました。
週間天気予報では雨の予定でしたが、天気も上々、波もない具合です。
久々に日曜日に串本方面まで運転しましたが、工事車両がないと、なんて走りやすいんだぁ。
余裕もって出発したこともあり、集合時間よりも1時間以上早く着いてしまいました。
まだ誰もいないDSでいつものおにぎりを頬張って、休憩。
そうするとスタッフの岡田さんが来られて掃除の邪魔にならないよう器材をおろして車を移動。
そうこうするうちにDS社長・上田さんも来られたのでご挨拶。
ポイントや海況など深いポイントが多いのでテックダイビングのほうが楽しめそうだ、といった話をしました。──近々、エクスプローラーというリブリーザを導入されるそうです。
時間になったので着替えて準備開始です。
いまだ水温16℃ということで使い捨てカイロは必携。
しかし、この快晴で陸上ではアツい^^;。
ドライを半分着たところで港へ移動。
ボート上で器材のセッティングしながら、上田さんからブリーフィング。
そして出港です。
ミヤコウミウシ
1本目「上瀬」
当初「ブラックトンネル」の予定でしたが、ちょうど釣り船が漁をしていたため、急遽こちらに変更。
アンカリングが済んで順番にエントリー。
入ると目の前にはイワシの群がお出迎え──先に入ったKAZUさんによるとカンパチがまわっていたそうです。
その後ろにはイサキの大群、とのっけから古座のダイナミックさを味わせられました。
そこから水路に下りて根伝いに移動。
広い水路でもう少し流れるともっと群が見られるカンジです。
ウミウチワやウミトサカなどソフトコーラルもビッシリ。
ゆっくり見てまわると面白そう(^^)。
根の上に戻るとまたイサキがグルングルンまわっています。根の上にはマツバギンポやトウシマコケギンポ、キンギョハナダイなど狙いどころ満載。
憧れたポイントだけあって1回では堪能できないほど。
あっという間のダイビングでした。
DSに戻ってお昼休憩です。
2時間ほどゆっくり休んでたら、ポカポカ陽気でネムーなってきます。
そろそろ用意をして出発です。
ブラックトンネル
2本目「ブラックトンネル」
東風がしだいに吹き始めたせいか、顔にビシャビシャと水がかかります。
ドライのファスナー締めていて正解(^_^)v。
ポイントに着きアンカリングしてる間に器材を背負って準備万端。
エントリーしてみると根の全景がまったくわからない棚のようなデカさ。
なるほど、こりゃトンネルに当たらないこともあるなぁ。
しかし、ココ上田さんのトコでは、トンネルを外さないようにダブルアンカー制。
絶対に外すことがないから安心です。
上田さんの先導のもと、ゆーーっくりと潜降していくと見えました。
ブラックトンネルゥ~
想像していたよりもデカい。
煽りながらカメラを構えたら、スーッと墜ちてフィンの先が水底にダイコンを見ると水深42m。
慌てて水深を上げました。
2本目だけにDECOに気をつねば(^_^;)。
じっくりトンネル内を見ていたいのは山々なのですが、ほぼ急ぎ足的な移動でトンネルの抜けて、その上に。
すると私たちが通り抜けてきた証の泡が岩場からポロポロと涌いてきています。
ザラカイメンの中を覗くとちっちゃな生物が親鳥から餌をもらおうとする雛鳥 さながらわんさか蠢いています── コマイヤドリアミだそうです──。
根の上はハナダイの天国。
色とりどりのソフトコーラルも合わさって竜宮城な雰囲気。
私のメインのDCはまだあと10分ほどの余裕があるのにサブDC、アラジンがDECOサイン。
仕方なく安全停止したのちエキジット。
DSに戻って器材を洗って休憩室ののんびり。
上田さんのタブレットとTVを使ったデブリーフィング──タブレットでネット検索して出てきた画像をWi-fiで大画面TVに表示とメッチャわかりやすい。
生態についての解説もフムフム、感心することばかり。
気がつけばもう17時前。
干していた器材を片づけて上田さんに近々来る約束をして帰途へ。
すると国道に出て私たちの車が見えるあいだ中、手を振ってお見送りしてくださいました。
ホント、ココは上田さんの人柄の表れたDSです。
今年からツアー組むぞぉ!!


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