先月の初潜りの帰途、かめいさんから「来月1回ぐらい日帰りで行きたいですね」のリクエストを受けました。
そうそう、須江DCから内浦でナイトダイビングの日程のDMきてたなぁ。
ってことで、確認してみるとちょうど土曜日に闇夜となる
新月の日があったので、この日をチョイス──最近流行りの浮遊系生物との遭遇率が高いそうです──。
「日帰りで帰りが遅くなっても構わないなら2ビーチ、1ナイトでいかがですか?」、かめいさんに連絡。
かめいさん「久々のナイト、面白そうですね。」と快諾。
ツアー開催決定。
内浦なら、2ビーチだけなら午前中に終了してしまう行程を伸ばして、ナイトまで行うのでゆっくりスタート、のんびりモードで企画。
夕飯を食べる時間がないので、夕方小腹空き用にスナック等の準備をしてもらうように告知。
内浦なのでそれほど海況は気にはならないですが、問題は気温、そして雪。
この冬は何処も彼処も記録的な積雪、高知県でさえ積もってる具合なので、スタッドレスタイヤの持ち合わせのない私としては、雪だけは御免蒙りたい。
──最悪、タイヤチェーンを借りる手配をせねば。──
その願掛けが叶ったのか、例年並みの気温に天気も良さげ。
これで問題なく、決行できます。
前日にスーパーで通常100円程度の菓子パンが「選りどり2個150円」にひかれサンミ―もあったので購入。
器材の準備を行い車に積み込み、ピックアップ先をナビに登録。
あとは、寝て待つのみ。
当日の朝(もちろん、夜中)、ルーティンをこなして出発です。
ほぼ予定通りにピックアップを済ませて、現地へ。
高速に乗る前に一日の流れをだ~っとブリーフィング。
「今日は一日が最も長い日となりますよ~。」
立春を過ぎたからか、夜明けも早い。
湾岸線の当たりで白んできています。
和歌山に入るころには、日の出です。
最初、薄曇りっぽかったのですが、どんどん晴れ渡り、ピーカン。
朝陽に向かって走る羽目に──バイザーなしでは運転できましぇん。
特に渋滞に巻き込まれることなく、予定より早めに到着。
器材を下ろして先に港におろせるよう纏めてっと。
それから準備していただいた席に行き、朝食を兼ねて休憩。
一日が長いので慌てることなし、です。
先に1本目に出発したグループやこれから到着のお店もあり、休憩室は空いています。
1時間ほどゆっくりしてから着替えを開始。
そして、ドライスーツを腰まで着込んで。
「みなさーん、忘れものないように。」
すると、かめいさんが「あっ、カメラをお腹にいれたままやった。」
「写真全部真っ暗ですよー。」と冗談として言ってましたが、このあと悲劇がこようとは.....。
器材を送迎用バンに載せて、私たちも。
港に到着すると、ちょうどエントリーの合間だったようで空いています。
タンク置き場のすぐ近くでセッティング。
バルブを開いて残圧チェックし、バディごとに器材装着──ドライホースも忘れずに。
マスクのぬ盛り止め漱いでエントリー場所に進んで階段を下りてる最中にポチャン↓。
見るとGOPRO──あるDSオーナーから「そんな大きいのまだ使ってます?」と揶揄されてます。──が水中に。
前回の
白浜では新品をリカバリーできなかったので、今回は一早くエントリーして救出。
デジカメのホットシューに念入りに接続です。
こんなアクシデントに見舞われている私を余所に皆さんは淡々とエントリー。
全員が集合したところで潜降開始、オッケー、ブッシュ―。
今日1本目なのでそこら中に浮力がたまっていて、なかなか沈んでいきません。
BCにエアが残っていないか、ダンプバルブのプルラインを引っ張り、ドライ内の余分な空気をEXバルブから排出。
すると一気に水面下へ。
目の前にはアジの群れのカーテンが広がっていました。
ダイバーの潜降でアジたちが移動していきました。
おとなしくなった海中へ、潜降していくとさすが、そこらじゅうで泡。
なので、ガイドロープから少し離れたところから、移動開始。
砂地にはヒメジがちょこまか、ハゼはじーっと、さらにトラギスは目をギロギロと
しています。
さすがに沖の砂泥では一気に落ちますが、これだけダイバーが入っているのに透明度良し!
透明度良すぎるとマクロに眼が馴染まないので、ウミウシを探せない。
ブロックのところには、可愛らしいサイズのオキゴンべがいる程度でした。
明るいのにも関わらず、今日はダイナンウミヘビがいっぱい頭を出していました。
ライト当てる必要がないので引っ込むこともなくタケノコのように飛び出てます。
砂地にこぶし大のコウイカが必死に泳いでいます。
ちかくのビンにはメジロダコ。
近づくと、足をクネクネさせて威嚇しています。
それから砂地をゆっくり進み、出たぁ。
アジの大群。
水底から、水面までいくつかの塊に分かれていっぱい。
テトラのほうにはクロホシイシモチやムツの群れも。
陽の光が煌々と照り付けているのでカメラを持った人たちはみなアジをあおって撮影。
しばしその光景を眺めながらゆっくり水深を上げていき、安全停止。
すると、中層を横に平たく泳ぐ魚を発見。
ヒラメ、カレイにしては泳ぎ方が普通の魚を横にして泳がしてるみたい。
少し気になり追いかけて上方から見下ろすと、マトウダイでした。
エラい泳ぎ方をしてました。
エキジットをして器材を下ろして、2本目の用意しておくのにタンク交換。
残圧チェックをしてからバルブを閉じて私たちの器材をまとめておいておきましょう。
ちょうど送迎バンが来ていたので乗せてもらってDSへ。
DSに着くとさっさとシャワーを浴びて塩気抜き。
ヒロさんがドライを脱ぐと、インナーが滴るほどのずぶ濡れに。
「さっきエントリーしてから、何べん空気入れても抜けるからおかしいなぁ思ったら、EXバルブのボタンをインフレーターホースが当たっててずっと排気してたみたい。」
とりあえず、ヒロさんにはシャワー浴びに行ってもらってドライを裏側に向けてよく日の当たる場所に干しておきました。
「ドライ乾かすのに、昼休み長めでいきましょう。」
少し早めの昼食──ダイビング前のさっき朝飯食べたばかりのような──です。
窓越しにテラスに干したドライからポタポタと水滴が落ちていて、下に水溜りができるほどです。
唯一の救いはこの日差し、これでどれだけ乾いてくれるか?
食事も済んでのんびりとできる時間があるので、あとは転寝したり、図鑑に夢中になったり。
2時間半ほどの休憩でびしょびしょだったヒロさんのドライがほぼ乾きました。
太陽の力はスゴイ。
14時から2本目の準備開始です。
トイレを済ませ、ドライを着込みました。
私たちの前に団体が先に下りたので、そのあと出発です。
港に着いて、先にドライのファスナーを閉めて器材を装着。
さぁ行きましょう!と行きかけるも、長蛇の列。
エントリーの順番待ちです。
伊豆や大瀬崎では当たり前ですが、和歌山では珍しい光景です。
やっと私たちの番です。
エントリーをして少し離れて待機し全員が水面にそろったところで潜降開始。
2本目ということもあり、潜降もスムーズ。
水底で集合して移動開始。
ゴロタのあたりはけっこう混みあってるので、沖へ。
すり鉢状の穴ぼこがあり、其処からカクレエビがピョンピョンと出てきています。
まるで宇宙ステーションのハッチから飛び出てくるみたいに。
その近くに微動だにしない、シマウミスズメが砂地に着底していました。
いつも以上に縞模様がキレイでした。
大きめの貝殻にクルマダイがいて、その貝殻の中にはミジンがいてましたが、奥のほうで残念。
もういい時間深場にいたのでそろそろヤバいので一気に水深を上げて、窒素抜き。
なるべくゆっくりと移動してからエントリー口まできたところ、エキジット渋滞。
よく混んでます。
普通のビーチならドロドロですね。
やっとこエキジットをして、器材を下ろしてナイトダイビングに向けてタンク交換。
残圧を確認してバルブを閉めてチームでかためて置いておきましょう。
DSに戻って温かいシャワーでドライ越しに身体を暖めてます。
ドライを脱いで、部屋に戻って休憩です。
ここからナイトダイビングまで長い休憩です。
ほかのショップは器材を片付けて帰る準備やナイトダイビングするお店はいったん宿にいくようです。
日帰りの私たちはゆっくりモードで。
暖かった部屋も人口密度が落ちると、スース―風が通るような気が。
とりあえず各自用意したスナック、パンを頬張って小腹の足しに。
DSスタッフがナイトダイビングの開始予定時間を聞きに──送迎の段取り、ごくろうさまです。
日没が18:30ごろなので、私たちも19:00エントリー、完全撤収21:00を目標に。
早めに宿に戻りたいショップはそろそろ用意を始めだしました。
昼間と同じように混まないよう少しズラしていくことに。
一人ずつ違う色のケミカルライト──白、青、緑、ピック──を用意しました。
海辺でゴミを出さないように先にパッケージから出してみると、青は液体が白、白は液体が黄色。
「ホンマ、ちゃんとその色になるんやろうか?」
ポッキと曲げて発色させてみると、なるほどパッケージに書いてある色通りでした。
さぁて、用意をしましょうか。
ドライを着て「忘れ物ないように」
かめいさん「あれ~、グローブがない。」
かめいさんのフードはきちんとあったのに同じところに置いていたグローブが薄手のものに。
「もっと厚手のものやったのに同じメーカーのペラペラのんになってる。下ろし立てなのにぃ」
DSスタッフが他のショップさんに声掛けしてもらいましたが、見当たらず。
ナイトの人たちじゃなく、先に帰った人が明らかに取り違えじゃなく故意のようです。
──自分の器材には持って帰られないように恥ずかしくても、大きく名前やマークを書いておかないとダメですね。──
背に腹は代えられず、かめいさんは残されてたグローブでいくことに。
港に下りると、一番最初に出かけたショップさんがエキジットされてきました。
せっかくなのでケミカルライトを持ってここで記念写真。
「我々も行きますか」
暗闇で視界が無くなったら、最悪なのでみっちり曇り止め。
皆のマスクに曇り止めをしゃべりながら塗って回っていたら、曇り止めのキャップを失念。
ライトでつけて探しても見当たらず(~_~)。
もしかして、と海水抜き用の溝にキャップが落ちているのを発見。
拾うとしましたが、簀子がボルト締めぇ~、残念、回収不可。
こんなこともありながらの器材装着。
では、エントリー。
全員が海面に揃ったところで、潜降開始。
ライトの光に反応してアジが遠ざかっていきました。
水底で集合してOK?
では移動開始。
当初右手のほうへ行く予定でしたが、先客がいたため仕方なく、真っすぐ沖へ。
すると、いましたいました、ハナイカ。
暗闇に映えますね~。
せっかくなので、かめいさんに写真は?とゼスチャーしたら、バッテン。
あぁ、バッテリー切れかと思っていました。
そこらじゅうで砂地をベッドにじっとしてる魚がいっぱい。
特にキタマクラが何十尾もが等間隔でじーっとしてるのは不思議。
写真を撮りましたが、ストロボ発光だとハレーション、ストロボを切ったら広角のライトでないのでイマイチでした。
生物相の多い内浦だからこそ、昼とは違った水中生態をじゅうぶん堪能できました。
器材に紛れてDSへ戻って、器材の塩気抜きしてそのままメッシュバッグへ。
夜の片付けなので忘れ物しないように照明の当たるテラスで。
そしたら、かめいさんが「コレ、水没ですかね~。」
見ると、デジカメの液晶に水滴どころか、チャップンチャップンに。
そういうことだったのですねぇ。
器材を片付け終わって、ドライごとシャワーを浴びて。
「お風呂どうされますか?」
皆「もういいです。」
ってことで、着替えを済ませてログ付けを済ませて帰る準備。
忘れものないように気を付けて、っと。
車に荷物に積み込んでさぁ帰途へ。
時計を見るとちょうど21時──
こんな時間に帰るのは初めて。
帰り道、串本のコンビニに寄って小腹にLチキの旨塩チキン。
みなさん3本も潜っての帰り道、熟睡モードです。
途中、SAにトイレ休憩で寄りましたが、もちろんこの時間にソッフンは売っておらずに売店でアイスでガマンです。
シュリさんを送り届けたのがギリギリ24時になる前。
なんとか一部ですが日帰りツアーで終了できました。
長い一日お付き合いいただいたみなさま、おつかれさまでした。
また、ナイトツアー企画しますね。
ほかに見た生物:アオヤガラ、ヘラヤガラ、クマノミ、サツマカサゴ、ワニゴチ、ハモ、キンギョハナダイ、アカカマス、ブダイ、イラ、チョウチョウウオ、イサキ、ハコフグ、オニハゼ、、ヨメヒメジ、トゲカナガシラ、ビードロカクレエビ、ホラガイ、アメフラシ、ヒメヤタガイ、コノハミドリガイ
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