ハコフグ
ヒロさん撮影
昨年に引き続き、ミッドナイトツアーを企画しました。
普通のナイトだけでは体験できない、生物の生態──特に、稚魚や浮遊系の生物がさらに垣間見れるのです。
その光景は体験した人にしか味わえないものとなります。
今年は土曜日にミッドナイトをおこなっているのが、この2月の終わりだったので、ココで。
参加者は先月のナイトツアー同様、ヒロさん──どっぷりナイトにハマってらっしゃいます。
内浦なので海況の心配はなし。
ただ、お天気が...。
当日の朝、どんよりした雲にポツリポツリときだしました。
お昼を過ぎてシトシト状態、ヒロさんをピックアップして高速へ。
和歌山に入るころには本降りです。
今は仕方なし、ダイビングのとき止んでくれれば、という微かな期待──雨雲レーダー予想では18時ごろには雨雲が抜けている予定でした。
予定より早めに串本に到着、スーパーに寄ってダイビング前の腹ごしらえを調達。
先に宿に着替えなどを置いて、DSへ。

トラギス
ヒロさん撮影
その頃にはジャンジャン降り状態。
器材を降ろして、すぐに休憩室へ。
今日のナイトされるグループも多くて休憩室はいっぱい。
暗くなるまで待機です。
そのあいだに腹ごしらえ。
すると「お久しぶりです」とあっこさん。
あっこさん「去年、ミッドナイトに参加されて楽しかったので、友達と来ました。」
弊サークルの昨年のツアーがきっかけでドライスーツを購入してダイビングを続けてもらえる、ってことはサークルを続けてきた甲斐があります。
18時ごろからボチボチ準備しだすグループも出てきましたが、私たちは19時から用意をすることに。
団体さんがゾロゾロと港へ行った後に用意開始。
ドライを着て車に乗ったところで、ヒロさんが「ダイコン忘れてますよ。」
おっと、ドライを着るときに柵の上に置いてました。
ヒロさん、ありがとうございます。
港に下りると、団体さんが数珠つなぎでエントリー口にいっぱい。
タンクに器材をセッティングして、ケミカルライトをレギュのファーストステージに取り付けしてから装着。

キンメモドキとマトウダイ
ヒロさん撮影
プレダイブセーフティチェックをおこなって、フィン、マスクを持ってエントリー口へ。
満潮近く、階段の一番下に波がかかっています。
ジャイアントというよりは前に足を出してチャポン。
近くでは講習らしく、水面でインストラクターが説明をしています。
水面で集合して潜降。
下を覗くとそこかしこ明るくてナイトダイビングから程遠い状況です。
なるべく、明るくないところを目指して移動開始。
すると、キタマクラの集団が一定の間隔を開けてじっとしています。
さらに砂地を進んでいくと定番、スナイソギンチャクにオドリカクレエビ。
それから少し窪んでるところにライトを当ててみると、ビニール袋を隠れ蓑にメジロダコ。
お休みのところ、スミマセン。
その近くには貝殻のうえにちょこんとミミイカ。
寝床を襲われて嫌になったのか、砂の中に潜っていかれました。
海底に流れにふらりふらりと揺れる葉に身を任せるアイゴさん。
昼間には見れない生物たちを見れました。
浅場に戻ってくると、アジがプランクトンを捕食中。
口をぱっかーんと開けたり、モグモグしながら泳いでる姿はそばで見ていて異様でした。

オキゴンベとアイゴ
ヒロさん撮影
エキジットしてタンクを交換して、迎えの車に乗ってDSへ。
温かいシャワーを浴びて塩を落として、ドライを脱いで休憩です。
休憩室の暖房が効いていて心地よいです。
大概のグループはナイト1本で終了で帰り支度です。
ミッドナイトの今日は最終エキジットが24時なのでまだまだダイビングできます。
──と言っても、翌日のダイビングのことがあるので、そこまで遅くまで潜ってられませんが。
1時間ほどのんびりして、さぁ行きましょか。
昨年とは違って、ドライスーツに氷は張りませんでしたが、ずっと雨なので濡れないよう、着込みます。
もちろんファスナーも締めて準備万端。
送迎の車に乗せてもらって港まで。
その中でDSの坂口さんより「敷石のあたりにオキノスジエビ、出てるらしいよ。」
探してみねば。

ハナアナゴとマトウダイ
港に着いて器材を手前に引き出して、タンクのバルブを解放して器材を装着。
プレダイブセーフティチェックをおこなって、さぁ行きましょう。
エントリー口に行くとさきほど水面も高くなく、ジャイアントエントリー。
ヒロさんがエントリーするのを待っていると海面あたりをプカプカする黄色いひょうたん型の浮遊物を発見。
何じゃらほ?と手で竦ましたが、ツルっとすり抜けていきました。
ヒロさんが集合したので潜降。
すると先ほどの浮遊物が真下にいました。
自分で浮遊してるふうではなく、流れに身を任せてるカンジで、結局何か分からずじまいでした。
それからネタに従って敷石のほうへ行ってみましたが、オキノスジエビは見つけられませんでした。
しかし、マトウダイが休憩していて、その近くをハナアナゴが泳いでいました。
水中でアナゴの全身を見れるのはなかなかないので、ナイトならではの醍醐味ですね。
それから砂地のほうへ行くと、イセエビがお腹を上にしてひっくり返っていました。
少し不気味で近づきませんでしたが、ヒロさんが見に行ったそうでまだ生きていたそうです。
ライトを上に向けて凝らして見てみると小さな小魚がいっぱい。
大光量のライトで照らしてクローズアップレンズでもないとカメラで写りませんね。
稚魚や幼魚たちが深場からエサを求めて浅場に来てるのんですねぇ。
安全停止してる目の前を1本目の時よりも激しくアジが捕食しています。
夜の帳が魚たちにとっての恵の時間であることを実感できました。
カンパーイ
エキジットして器材を片付けて送迎の車にのせてDSへ。
器材を水槽でバシャバシャしてそのまま邪魔にならないようにして隅に置かしてもらって、頭からシャワーを浴びて塩抜き兼シャンプー。
荷物を纏めて車で出発。
スーパーに寄って夜食とビールを仕入れて宿へ。
宿の前でヒロさんに下りてもらって、さきに部屋へ行ってもらいエアコンをつけてもらいました。
おかげで私が車を駐車場に入れてから部屋に行くともうポカポカ。
ヒロさん、ありがとうございます。
着替えを済ませて、充電の手筈が整ったところで、カンパーイ。
ホント、ダイビングのあとのビール、サイコ~。
もちろん、そのころには日付変更線を越えておりました。
アジ
ヒロさん撮影
翌朝、私はいつものとおり目覚め。
8時になったので、ヒロさんを起こして出発。
コンビニに寄って、朝食を買ってDSへ。
着くともう港に出発するグループもいました。
まだまだサービス内は閑散としているので、今のうちに1本行っときますか?ってことで準備。
ドライを腰まできたところで、送迎車が来たので、そのまま器材を積んで乗り込みました。
港に下りて器材を下ろして、器材のセッティング。
そのころに先に下りていた団体さんがゾロゾロとエントリー口へ。
ドライスーツを着込んで器材を装着、さぁ行こうとするも、まだエントリー口は混雑中。
も少し背負うの後らせばよかった。
気を取り直してプレダイブセーフティチェックをして、エントリー。
水面で集合して潜降です。
朝一ということもあり、まぁまぁな透明度です。
近くをアジの群れが右往左往しています。
昨日同様、敷石のほうから攻めてみることに。
キンメモドキとマトウダイ
ヒロさん撮影
極小のアオウミウシや古タイヤを住処にしているウツボのほか、いたるところにスナハゼが見られました。
ブロックのほうに行ってみましたが、これといって何も居ず残念。
イソギンチャクの抜け殻や近くの瓶にクロイシモチが居てたんですが、なかなか出てもらえず、写真を撮らしてもらえませんでした。
このあと、砂地にヒラムシを発見、珍しいと写真を撮ってそこから離れてみるとそこら中にヒラムシだらけでした。
このあと、浅場に戻って、アジの群れに。
何度もブリがアタックしていました。
じゅうぶんアジの大群を堪能しました。
エキジットして、タンクを交換してDSに戻ってシャワーを浴びてドライを脱いで休憩です。
もう部屋にはたくさんの荷物が置いてあって、内浦の盛況さが分かります。
席について遅めの朝食です。
そのあと車から前回のダイビング時まで使用していたサブDCを実証実験のために持ってきました。
1月のダイビング時にそのサブDCがDECO表示が出ていたため、メインDCと見比べたら水深で1.5mの誤差があったため、果たして水深センサがおかしくなったのか、確認するためです。
キンメモドキとマトウダイ
ヒロさん撮影
1時間の休憩のあと、準備をして2本目へ。
港に下りてタンクのバルブを開いて器材を装着し最終ダイブへ。
水中に入るとアジが活発に動き回っています。
水底まで潜降して移動開始。
今回は砂地をそのまま沖へ。
1本目で確認していたクロイシモチのところへ。
それからサブDCの検証実験です。
同機種を二つ持って行っていったので写真を撮るだけだったのですが、一つはコンソール、もう一つは左腕ということで上手いこと並べて撮れないことに気づき、左手にしていたサブDCを手から外してヒロさんに持ってもらって撮影出来ました。
(結果については、ブログにて。)
それから外したサブDCは右手で持ったまま移動を始めました。
フレリトゲアメフラシを発見──いつ見てもキモイです。
それからウロウロしていた時にハタっと気づきました。
アレ?サブDCどこにやったっけ?
いつの間にか手に持っていたサブDCを失くしてしまいました。
しばし探してみましたが、立ち上がる煙幕のなか見つけることができず、海の遺失物となってしまいました。
最後の最後で後味の悪いダイビングとなり、 同行していただいたヒロさんには悪いことをしました。
スミマセン<(_ _)>。
エキジットして器材を片付けて送迎車に乗ってDSへ。
ヒロさん越しのアジ
器材を真水で洗って水切り。
温水シャワーで頭からシャンプーで塩を流して、ドライを脱いですぐに車に乗ってサンゴの湯へ。
温泉でじゅうぶん温まってからDSに戻って昼食です。
そのあとログ付けをおこない、干していた器材を片付けて帰途へ。
もちろん、すさみの道の駅でソッフンをいただいて、高速へ。
早めに出たこともあり、18時までに岸和田SAに着きました。
お目当ては、みかんパン──無事ゲット──今回のツアーでは頼みごとをしているため、実家におみやげに。
そのあと今日2回目のソッフン。
ヒロさんと一緒に夕暮れのなか、いただきました。
1日半という強行スケジュールですが、ミッドナイトダイビングは昼間ダイビングでは体験できない稚魚や幼魚に出会えますし、夜の生態を観察するにはもってこいのダイビングです。
来シーズンも機会があれば、開催できたら良いなと思います。
見た生物:マトウダイ、マアジ、ブリ、ヨスジフエダイ、ミノカサゴ、ハナミノカサゴ、クマノミ、ハタタテダイ、キタマクラ、セミホウボウ、ワニゴチ、ヒメジ、ヨスジフエダイ、コクテンカタギ、ヨメヒメジ、コウライヒメジ、オジサン、ナガサキスズメダイ、ハタタテダイ、ツノダシ、オキゴンベ、コロダイ、ゲンロクダイ、 アオヤガラ、キンギョハナダイ、レンテンヤッコ、ハリセンボン、オニカサゴ、カサゴ、イソカサゴ、ダテハゼ、オニハゼ、ハナハゼ、クサハゼ、キンメモドキ、ダイナンウミヘビ、ハナアナゴ、イラ、アイゴ、カワハギ、ウミスズメ、ハコフグ、オオモンハタ、クロイシモチ、イラ、ブダイ、カゴカキダイ、ウミスズメ、メジロダコ、アオリイカ、コウイカ、ミミイカ、イセエビ、サメハダヤドカリ、ミスガイ、アオウミウシ、ミヤコウミウシ、フレリトゲアメフラシ、ニッポンニセツノヒラムシ

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